「斬撃のレギンレイヴ」と一緒に買ったのが「Wii Music」なんだけど
一通りプレイして、気付いたことがあったから書いてみる。
まず、「Wii Music」をプレイして思ったこと。
コレは、ゲームじゃない。
デジタルトイと言った方が良いのかもしれない。
「Wii Music」は音楽を取り扱った作品だけど
従来の音ゲーとは全く異なる部分がある。
それは、クリアという概念がないこと。
とは言っても、まだプレイ途中だから
もしかしたら、フツーにあるのかもしれないけど。
分かりやすく言えば、音楽ツールという感じ。
楽器を選んで、その楽器に対応した操作を
Wiiリモコンとヌンチャクで行うと、演奏ができる。
楽器の種類は様々で
ピアノからトランペット、ドラム、ギター、バイオリンなどがある。
とにかく、楽器の種類がかなり多い。
当然、異なる楽器だから、それぞれ違う音が出る。
上でも書いた通り、クリアという概念がない。
それじゃ、この作品は何をするモノなのか。
ずばり、“音で遊ぶ”作品。
とは言っても、プレイヤー側が任意で出す音を選べるわけじゃ無いんだよね。
プレイヤーが操作を行うと、ゲーム側が自動で選択した音が鳴る。
鳴る音はランダム。
自分で音が選べればいいのに、と思う人も当然いるだろうけど
俺は、この仕様にした任天堂は正しいと思う。
音楽って、聴く分には誰でも楽しめる、すごく敷居の低い娯楽だけど
自分で音楽をやるのは、すごく敷居が高いんだよね。
楽器を買おうにも、値段が高い。
楽器を演奏するのにも技術、知識が必要。
まともに演奏できなければ、当然まともに音で遊べない。
さらには、音感なども必要になってくる。
だけど、この「Wii Music」という作品は
それらの障害を一気に取っ払っているんだよね。
Wii本体とソフト、リモコンとヌンチャクは本体についてくるから
実質、この二つで音楽が楽しめる。
技術も知識も全く必要ない。
純粋に音で遊んで楽しむことができる。
まさに、音楽の原点だと俺は思うわけで。
従来の、いわゆる「音ゲー」と異なる点。
上でも書いたけど、クリアという概念がない。
つまり、全てはプレイヤーの意思に委ねられているということ。
決まったリズムで、決まったタイミングで操作を行う必要は全くない。
「Wii Music」にも、様々な曲が収録されていて
もちろん、その曲の譜面通りに演奏することもできる。
でも極端な話、まったく演奏しない状態のまま放置しても
ゲーム側から、「BAD」と言われることがない。
曲を丸コピするのも、アレンジするのもプレイヤー次第。
プレイヤーの好きなタイミングで操作を行えば
ゲーム側が自動で音を選んで、鳴らしてくれる。
タイミングだけではなく、強弱もつけられる。
さらにすごいのは
みんなでセッションをすることができるということ。
ドラム、ギター、ベース、ボーカルとパート分けすれば
まんま、バンド演奏ができるわけで。
もちろん、演奏はプレイヤー側の自由だから
自分達で自由に音は選べないにしても
どんなサウンドになるかは、プレイヤー次第。
この作品で、音を自由に選べるようにしたら
それは、本当のツールになってしまうような気がするんだよね。
それだけで、グッと敷居が高くなってしまうと言うか。
この「Wii Music」という作品で、まず音楽の楽しさを知って
もっといろいろなことをしたいという欲が出てきたら
本物の音楽をプレイすると良いのかもしれない。
じゃないと、やっぱり挫折しやすい気がするんだよね。
さて、なんで「パラッパラッパー」というゲームの名がタイトルにあるのかと言うと
「パラッパラッパー」と「Wii Music」には、共通する部分があると考えているから。
「パラッパラッパー」という作品は
松浦雅也という人が生み出した音ゲーで、元祖音ゲーと呼ばれることも多い。
俺は、音ゲーというジャンルは基本的に苦手で
「DDR」や「太鼓の達人」なんかも、俺にとってはすごくハードなゲームに感じる。
だけど、「パラッパラッパー」はすごく楽しいゲームだと感じるんだよね。
主人公のパラッパが、各ステージの先生のラップを再現することで
評価が上がり、上手く再現できないと評価が下がる。
また、アレンジを加えることが可能で、それによっても評価は上がる。
アレンジが上手いと、「COOL」モードに移行して
自分の好きなようにラップをすることができる。
「パラッパラッパー」が楽しい理由の一つは
音ゲーとラップの相性が、すごく良いということだと思う。
ボタンを一度押すことによって、パラッパのボイスが鳴る。
リズムにノりながら、ボタンを押すと見事にラップになっているという。
その心地よさは、すごいとしか言いようがない。
元々、松浦さんは
絵や音がミックスされたメディアを思い描いていたらしい。
コレは、「パラッパラッパー」の攻略本に載っていたインタビューで
難しい話だったから、個人的な解釈で書くけど
松浦さんにとってコンピュータは
絵や音がミックスされたメディアだというイメージを持っていたらしく
それなのに、音楽だけに使うのがもったいないと思っていた。
例としては、シーケンサー。
いつも同じ絵が出てきて、退屈だなと感じていたとか。
そこで、映像と音が同期するツールを作り出したという。
キーを押すと、それぞれ対応した音が鳴るというモノ。
そうやって、リアルタイムで音楽をミックスしていく楽しさを
見出すことができたツールだったと。
それが、後の「パラッパラッパー」になったというわけで。
曲のリズムに合わせて、ボタンを押すことでキャラクターのボイスが鳴り
組み合わせることでラップになる。
絵と音のミックスという部分で
「Wii Music」と「パラッパラッパー」は共通していると思っている。
リアルタイムで音楽をミックスしていく点。
「パラッパラッパー」の場合は、ラップ。
「Wii Music」の場合は、楽器のサウンド。
音は自分で選べず、ゲーム側が自動で割り当てている点。
一応、模範となる譜面はあるけど
プレイヤーが好きなようにアレンジすることが可能な点。
音と絵が同期するという点。
「Wii Music」の場合は、Miiが楽器を演奏する。
「パラッパラッパー」の場合は、パラッパが歌い、踊る。
「Wii Music」には、様々な機能がある。
単純に楽器で遊ぶというモード。
コレは、自分が好き勝手に演奏していると
段々、バックでNPCがセッションしてくれる。
そのまま続けていると、即興のセッションをしている気分になれたり。
他には、様々な名曲を演奏するモード。
音楽のジャンルを設定すれば、それに合ったパート分けをしてくれたり
テンポを速め、または遅めに設定することができたり。
譜面通りにプレイするもよし、アレンジするもよし。
演奏したデータは、クリップとして保存することができ
それを友人に送ったりもできる。
あとは、音感マッサージというモード。
そのまんま、音感を養うことができるモードで
基本的にはクイズ形式になっている。
例としては、ある音が鳴る。
その音は、3つの選択肢のうちどれだったかを当てるといったモノ。
クイズのバリエーションも様々。
こういった作品が出てきてくれたのは、個人的にはすごくうれしい。
従来の音ゲーは、音で遊ぶというよりも、完全に覚えゲーに近い気がした。
絵と音がミックスされたメディア。
コレがやっぱり魅力的なんだろう。
ボタン入力に合わせて、キャラクターが動く、演奏する、踊る、歌う。
さらに、リズムにノりながら操作する。
プレイヤー側のアレンジも楽しめる。
コレらの作品こそが、真の意味で
「音楽のゲーム」なのかもしれないなと思った。
楽しくなくちゃ音楽じゃない。
技術?知識?
その前に、まず音を楽しもう。
音楽って、そういうモノだと心底思う。
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