2016年8月29日月曜日

“チャリティー風”の番組

バリバラ出演者「感動は差別」




某局の24時間テレビは、正直言って、企画意図がわからない。



乱暴な言い方をすれば、障害者を見世物にして、出演者がギャラを得ている番組。


番組の路線は感動路線だから


番組を観て感動するような視聴者からの好感度は下がることはないはず。


自分は、最後に観たのはいつだったか忘れてしまったくらい観ていない。


毎回、マラソンをする意図も不明。



1985年に、アメリカで、とあるチャリティー企画が行われた。


United Support of Artists for Africa(通称 USA for Africa)というプロジェクトで


アフリカの飢饉問題を救済するために行われた企画。


この企画に参加したアーティストは大物ばかりで


マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチーを始め


クインシー・ジョーンズ、ケニー・ロギンス、シンディー・ローパー、スティーヴィー・ワンダー


スティーブ・ペリー、ダイアナ・ロス、ホール&オーツ、ティナ・ターナー、ハリー・ベラフォンテ


ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース、ビリー・ジョエル、ブルース・スプリングスティーン


ベット・ミドラー、ボブ・ディラン、ポール・サイモン、レイ・チャールズなど、そうそうたる面々。



この企画は、仕事終わりの夜から明け方まで行われた。


機材は無償提供、アーティスト・スタッフのギャラなどは一切無しの完全チャリティーだった。



世界的なスーパースターたちが、ノーギャラで参加した、このプロジェクトと比べると


24時間テレビは・・・という印象を抱いてしまう。


しかも、募金をするのは一般人。


高いギャラを支払われているタレントは・・・?


出演者に支払われる高額なギャラを、そっちに回せばいいのではないのかと思ってしまう。


それが不可能なら、そもそもこのような企画自体、行うべきではない。



障害者の頑張りを見て感動という方もいるだろうが


解釈によっては、下を見て悦に浸っていると言えなくもない。


「健常者で良かった~」といった具合に。



これとは別に


今年のオリンピックも、民放の放送では、やたらと感動路線だったのが気になった。


オリンピック出場選手のバックグラウンドに


スポットを当てるのはいいが、やや演出過剰な印象を受けた。


これは、24時間テレビやオリンピックだけに限らず


他の番組や、ドラマや映画などにまで及んでいる。



個人的な好みの話だが、ピクサーの「TOY STORY」という映画がある。


1作目は、当時リアルタイムで観ていて、キャラクターグッズを買うなど


かなりハマっていて、大好きだった映画。


その後、2作目、3作目と続編が作られていくが


徐々に感動路線になっていくことに対して違和感を覚え


結局、自分が本当に好きなのは1作目だけだ。


自分は、楽しく観れる「TOY STORY」が好きだった。


感動など、したくは無い。



これもまた、違う話になるが


自分は、ディズニー映画も、最近は全く期待できない。


第三次黄金期などと呼ばれているが、全くそうは思えない。


第一次、第二次と比較して、クオリティの高い映画が作れているとは到底思えない。


あくまで商業的に成功しているに過ぎない。


そもそも、自分は3DCGの映像に感動することができない。


2Dアニメーションこそ至高であるという考えを持っている。


人によっては、古い考え方だと思われるかもしれないが


自分は、決して3DCGが嫌いなわけではなく、むしろ大好きな人間だ。


ビデオゲームのCGも、年々リアルになっていくことに対して、喜びを感じているし


3DCGであるピクサー映画も素晴らしいと思っている。


ただ、ディズニーの映画としては・・・ということ。


一作目の「白雪姫」からアニメーションが素晴らしく


個人的に、ディズニー映画最後の名作である「ターザン」のアニメーションは


とても美しく、圧倒された。



リアルで美しい3DCGは、ビデオゲームで散々見慣れているし


実写でも3DCGが多く使われている。


そんな中で、3DCGだけで作られた映画で感動するのは難しい。


2Dアニメーションだからこそ、よくぞここまで!という感動があったのだと思う。



内容に関しても、あまりにも“女性”が強調されすぎており


同時に、“男性”が情けなく描かれていることが多い印象。


最近、公開されている「ゴーストバスターズ」も


男性4人組だった主人公を全て女性に差し替え、世界中で大バッシングを受けている。


とある海外の映画ファンは、予告編を観て、興行成績に貢献しないと決め、観ることを拒否した。



ディズニーは、いつから女性の物になってしまったのか。


男性でディズニーファンだと公言すると、変な目で見られることがあるらしい。


そもそも、ウォルト・ディズニーは、男性だ。


ディズニーを敬愛するスティーヴン・スピルバーグも男性だ。


手塚治虫も、鳥山明も男性だ。


エンターテインメントのクリエイターの大半は、ディズニーの影響を受けている。


こういった風潮を忌み嫌っているわけではないが、違和感を覚えている。



話が、大分逸れてしまったが


24時間テレビは「チャリティー」という言葉を使わない方が良いのではないか。


ただの感動路線の番組に過ぎない。


一番の問題は、こういった番組を許容してしまっている視聴者が多いことだと思う。


数字が取れなくなれば、自然と打ち切られるはず。