[ランク]
S:最高
A:良い
B:普通
C:悪い
1.操作性 [A]
2.世界観 [A]
3.マップ [A]
4.自由度 [B]
5.グラフィック [A]
6.ゲームバランス [S]
7.演出 [A]
8.音楽 [A]
9.ストーリー [A]
10.サウンド [A]
「Lost Odyssey」をクリアした。
率直に言うと、神ゲーだった。
俺の中では、JRPGの最高峰と言っても良いくらいの完成度。
完全にJRPGを舐めてた。
リアルタイムバトルこそが最高。
コマンド式ターン制バトルなんて古い
という考え方を持っていた俺だけど、関係ないね。
コマンド式ターン制だろうが、リアルタイムバトルだろうが
面白ければOKだと。
この作品のように、コマンド式ターン制でも面白いゲームはあるし
リアルタイムバトルでも面白くないゲームは多い。
ストーリーは、基本的には
ある特別な力を利用して、世界を支配しようとしている者と
それを阻止しようとしている者の戦いという王道的なモノ。
バトルはコマンド式ターン製バトル。
スキルを習得して、キャラクターを成長させていく。
今までのJRPG(特に「FF」シリーズ)と特に変わらないということで
古臭いという意見も実際ある。
でも俺は
今まで、坂口さんによって作られてきたJRPGの集大成と言えるのが
この「Lost Odyssey」という作品であると思っている。
操作性。
マップを探索する時、フツーにスティックを倒すと走る。
Bボタンを押しながらorスティックを少しだけ倒すと、歩く。
Xボタンを押しながらだと、ダッシュする。
この3種類の歩行速度は個人的に良かった。
特にダッシュは、かなり便利だった。
速いスピードでマップを駆け抜けることができるから
急いでいる時や、そうでない時も
ストレスを感じず、それどころか爽快感を感じた。
あとは、戦闘での「エイムリングシステム」。
コレは、すごく画期的だと思った。
フツーは、コマンド入力をし終わった後
キャラクターが動いているのを、ただ眺めているだけだけど
このシステムのおかげで、格段に戦闘が面白くなっている。
また、「Perfect」を出した時の心地よさはヤバい。
慣れれば、毎回「Perfect」を出すことができるしね。
あと、マップがすごく綺麗だった。
特に、ヌマラ。
白と青を基調としたデザインがすごく良い。
何と言ってもこの作品は、ゲームバランスがかなり良い。
ボスが強めで、結構ギリギリの戦いをすることになる。
それが、緊張感があって良かった。
段々とザコ敵も手強くなってくるから、バトルの一戦一戦が戦い応えがある。
エンカウントも低めだから、煩わしさは全く無かった。
レベルも、フツーのRPGとは違ってサクサク上がるから
バトル回数が少なくても、ちゃんと進めるのが良い。
スキルもどんどん習得できるから、キャラクターの育成がすごく楽しい。
スキルの種類も、かなり多いのにも関わらず
ほとんどムダがなかったのが良かった。
アレも欲しい、コレも欲しいってなるんだよね。
そう考えている内に、スキル枠が足りなくなったりw
戦略を立てつつ、敵によって戦い方や装備を変えて
戦闘をこなすのがとても楽しかった。
エイムリングシステムや、装備やスキルの組み合わせ次第で
戦闘をかなり有利に進めることもできる。
その時の、爽快感と言ったらない。
ストーリーに関しては、キャラクターが皆個性的。
それぞれ、味があって良かった。
この作品は、死生観が秀逸。
不老不死である主人公を始めとした
不死の者たちの苦悩は、深く考えさせられる。
不死の者は、老いることも死ぬことも無い反面
周りの人間はフツーに年を老い、やがて死んでいく。
この切なさ、辛さが伝わってくる。
坂口さんが「人間を描きたい」と言うだけあってか
キャラクターの表情が、すごく豊かに感じた。
微妙な表情の変化も出ていたし、喜怒哀楽それぞれの感情が、ちゃんと伝わってきた。
細かい点では、データをロードすると
全員のステータスが全回復しているという仕様が親切だと思った。
バトルで全滅した時、リトライをするかどうかを尋ねてくれる。
正直、ゲームオーバーになった時
タイトル画面に強制的に戻すゲームは、俺的にはいただけない。
プレイヤーに、もう今日はゲームやめろと言っているようなモノかと。
プレイヤーに対しての配慮がないと言うか、失礼な気がする。
この作品は、そうじゃなかったから良かった。
あとは、イベントをスキップできること。
一度も観た事の無いムービーでもスキップ可能。
俺は2度目のムービーだけスキップさせてもらってたけど、この機能は地味にありがたい。
何度も同じイベントを観る必要がなくなるからね。
あとは、主人公達が剣を振るう時
ちゃんと重量感を感じることが出来るのが良かった。
モーションの速度もそうだけど、SEもかなり良かった。
オープニングの戦争のムービーは、そういう意味でもすごくリアルだった。
変にスピード感を出そうとしていない辺りが良かった。
巨大な剣をありえない速度で振り回す作品もあるけど
アレはぶっちゃけ爽快感を感じない。
なんか、おもちゃみたいなんだよね。
必ずしも、スピード感=爽快感ではないということが改めて分かった。
もう行けなくなってしまったダンジョンで、アイテムを取り残した場合
オークションという形で、ゲットできるのも良かった。
こういうのって、地味に嬉しいんだよね。
正直、不満点は、個人的にはあまり無い。
それぐらい面白かった。
ロードの数が多い&長いと言われているけど
演出のおかげか俺は全然イライラしたことがない。
途中までインストールせずにプレイしてたけど
元々、そんなに言うほどロード長くない気がするし。
ロードの回数が多いといっても、マップの切り替え時とイベント
バトルくらいという妥当な数だと思うけど。
そんなに頻繁にマップ移動しないし、エンカウント率も低いし。
まあ、イベント時は若干長くなるね。
とは言っても、個人的には全然許容範囲内。
声優の声は、例外もあるけど、確かにあまり上手くはなかった。
人によってはアレかもしれないね。
でも、味は全体的にあった。
特にヤンセンとかねw
あとは、カメラかな。
前の日記でも書いたけど、基本的にカメラは固定。
ズームと、上下左右に微妙にスライドさせることはできる。
ワールドマップでは360°カメラを回せるんだけどね。
最初から最後まで、ずっと飽きずに変わらないペースでプレイできた。
こんなの久々と言うか、初めてかもしれない。
しかも大作RPGで。
ぶっちゃけ、このまま2周目もプレイしようと思ってる。
1周目は攻略本などを見ずにプレイしたけど
2周目はコンプリートを目指して遊びつくす。
いや、実際なかなかこういう気は起こらんよ。
俺の最も好きなRPGである「エターナルアルカディア」でさえ
こんな気分にはならなかった。
ましてや続けて2周目とかね。
JRPGの模範的作品のようなゲームなんじゃないかね。
俺的には
冒険活劇系王道JRPGの模範的作品は「エターナルアルカディア」
シリアス系王道JRPGの模範的作品は「Lost Odyssey」
まあ、俺が今までプレイした全てのRPGの中で
3本の指に入るのは間違いないかもしれない。
「FF」シリーズの中で最も好きなのは「IV」なんだけど
「IV」も、戦闘がものすごく面白かったんだよね。
ゲームバランスも個人的に秀逸だったし。
だけど、それをこの作品は超えた。
正統進化版と言えるんじゃないかね。「FF」シリーズの。
もう、「FF」の坂口さんと言うよりも「ロスオデ」の坂口さんでw
坂口さんの代表作品の一つには確実になる。
そういえば、個人的にこの作品は、どことなく東洋の雰囲気がある気がする。
アジアンテイストと言うか。
音楽もそうなんだけど、キャラクターの服装とかもね。
本編中に、「FF」っぽい部分が結構あったのが個人的にニヤリとしたw
クックとマックを初めて見たとき、「FF IV」のパロムポロムを思い出した。
大海賊セドは、荒くれのじいちゃんで、機械いじりが得意。
自分の愛船も所有している。
「FF」シリーズおなじみのあの人を思い出すよね。
「ブルードラゴン」でも登場した敵モンスター「ケロロン」が今作でも登場してたw
坂口さん作品の定番モンスターという位置付けなのかもね。
とにかく本当に面白い作品だった。
まだまだ書きたいことが、たくさんあるような気がする。
ストーリーも、キャラクターの個性が出ていて良かったんだけど
特に、キャラクターの育成を含めた戦闘面が最高の出来だった。
Xbox360を持っていて、JRPGが好きな人はプレイして損は無いかと。
ただ、以前の俺のようにJRPGなんて古臭いと考えている人は楽しめないかも。
各所のレビューで、低く評価しているほとんどの人は、それが原因みたいだし。
俺も今までJRPGに対して否定的だったけど
この作品をプレイしたおかげで、ちゃんと向き合おうと思えるようになった。
世界が広がったよ。ありがとう。
恐らく、俺の永遠のバイブルになりそうだ。