2014年11月14日金曜日

最も重要なのは、チュートリアルと操作性

「モンハン」「パズドラ」は難しすぎる? “元ゲーマー”から悲鳴 ネットでは異論・反論も

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1411/12/news165.html



個人的には、この記事の意見に賛同したい。


以前から、自分も常々感じていたことでもある。


しかし、この記事に対するリアクションから


日本のゲーム業界の現状を垣間見た気がした。


このような状態だから、日本のゲーム市場は縮小し続けているのだと思う。


「モンハン」も「パズドラ」も、所詮日本でしか支持を得られないゲームだ。


そもそも「パズドラ」は「ヨッシーのクッキー」の二番煎じ的な印象しかない。



最近のゲームが敬遠されている一番の理由は、“面倒くさい”からだ。


システム・操作方法の複雑化、ゲーム全体のテンポの悪さ、劣悪なユーザビリティーなど。


さらに、日本のゲームが最盛期だった頃の子供は、ほとんど社会人になっており


ゲームのために時間を作ることが難しくなっている。


そんな中で、斬新なゲームを生み出そうとすることによって


複雑で、とっつき難いシステムが増え、操作も複雑化の傾向にある。


それを補うように、チュートリアルも、しっかりと丁寧なものになっている。


しかし、これは逆効果だ。


しっかり丁寧に教えてくれるチュートリアルが発生するということは


ゲーム開始時に、強制的に説明書を読ませているようなものだ。


ゲームの流れを止め、長い文章を読まされることにより


プレイヤーは、無意識の内にストレスを感じてしまう。


さらに、説明された内容を覚えなければならない。


また、一度に大量の情報が与えられるとなると、覚えなければならない情報の量も増える。



自分が、ポリシーとして持ち続けているのが


“ユーザビリティー”と“難易度”は区別するべきだということ。


システムや操作方法を複雑に


または不便にすることで難易度を上げようとするのは間違いだ。


システムや操作方法は、徹底的に“シンプルかつ快適”にするべき。


チュートリアルに関しても、一度に大量の情報を与えずに


開始直後は、本当に基本的な情報のみを与え


段階的に、徐々に情報を与えて覚えさせ、慣れさせるべき。


また、なるべくゲームの流れを止めず、リアルタイムでチュートリアルを発生させること。


勉強に例えるのなら、学校の教科書に載っている公式を覚えてから問題を解くのではなく


学校の教科書に載っている公式を見ながら問題を解くという方法にすること。


その方が、圧倒的に効率が良い。



ゲームは、開始5分が最も重要。


なぜなら、そこでプレイヤーにとってのゲームの印象が決定付けられるからだ。


やたらチュートリアルや操作が複雑で難解な場合


面倒くさそう、難しそうなゲームだという印象を与えてしまう。


そうなると、気軽にゲームをプレイしてもらい辛くなる。


最も重要なのは、いかに“親しみやすい”かどうかだ。


ファミコン時代のゲームの方がチュートリアルがなく、難しいと書いている人間もいるが


レベルデザインがチュートリアル的に作られているのだ。


説明がなくとも、プレイヤーにどう操作していけば良いかを上手く教えている。



ゲームが複雑化していく流れを絶つために、任天堂は「DS」や「Wii」を生み出したのだ。


説明書を読まずに、直感的に操作が出来るUIを備えたハードを。


それ以降、ゲーム業界内外で、直感的に操作できるデバイスの開発が盛んになった。



なぜ、親しみやすくする必要があるのか。


それは、敷居を下げ、間口を広げることにより


ターゲット層の幅を広げ、市場を大きくするためだ。


最近のゲームは、ニッチ化が進んでおり、ゲームファンのためのゲームになりつつある。


任天堂が開発した「ファミリーコンピュータ」は


その名の通り、家族で楽しめるゲーム機を目指したものだった。


それまでのゲーム機は、操作が難しいものが多かった。


そこで、故・横井軍平が「十字キー」という画期的な発明をし、操作性を劇的に向上させた。



“慣れれば”遊べるゲームは良質なゲームではない。


予備知識なしで、すぐに遊び始められるゲームこそが良質なゲームだ。



『[GDC 2013]良いレベルデザインとは何か。「HITMAN ABSOLUTION」のレベルデザイナーが考える10原則』

http://www.4gamer.net/games/132/G013272/20130330007/

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