2008年7月22日火曜日

すごいの一言。

今回はツクール作品の紹介ではなく、単純にツクール作品の感想です。

ネタバレの可能性があるため、注意。


前に「Moon Whistle」をプレイしクリアしたと書きました。

その後、「Another Moon Whistle」という作品にも興味を持ち

ニコ動でプレイ動画を観ることにしました。

実際にプレイすると恐らくかなりの時間が掛かると思ったので。

そして今、プレイ動画を観終わり、この日記を書いています。


「Another Moon Whistle」は前作に比べて賛否両論が多い作品で

その理由としては前作と違って

全編に渡って暗い、いわゆる欝展開が繰り広げられているからでしょう。

それに加えて、テキスト量が多く、内容も過激です。


この作品のテーマは「思い悩んでもらう」というもので

作者の神無月サスケさんの主張は「絶対的な価値観など存在しない」だということです。

俺は賛否のどちらかになったかと言うと、賛の方になりました。

長い文章やテキスト量の多さを敬遠する人が多いみたいですが

俺はコレに関しては全然問題ありませんでした。


この作品は、キャラクター同士が互いの価値観の違いから議論を始め

そこにプレイヤーが仲裁に入り、どちらが正しいかを選ぶというのが主でした。

俺が何故この作品を観て賛否の賛になったか。

それはキャラクターが繰り広げる議論がどれも筋の通ったものだったからです。

価値観や視点は違うものの

コレほどまでに筋の通ったシナリオを描けるサスケさんには驚かされました。

個人的にこの作品は非常に為になりました。

過激な内容が多いので人には勧められませんがね。

いじめ、少年犯罪、生きることの意味、正義とは何か、悪とは何か。

何故人を殺してはいけないのか、何のために生まれてきたのか。

今、現代社会で抱えている問題が全てこの作品の中で議論されています。

それを2003年の時点でサスケさんが見抜いていたわけです。

この先見の明はすごいですよね。

この作品をプレイしたある方が

「社会が徐々にアナザームンホイ化している」と言っていたそうです。

こういう作品は非常に意義があると俺は思います。

この世の真実と言っても良いと思います。

それくらいかなり突っ込んだ内容になってます。


「Moon Whistle」シリーズを体験してきましたが

やはり氷石彩亜さんは良い作曲家だと思いましたね。

将来の植松伸夫さんと言っても過言ではないと思います。


「Another Moon Whistle」は勧められない作品ですが

個人的には勧めたい作品です。

人間の病んだ部分、闇の部分を中途半端ではなく

徹底的に表現したこの作品にはきっと驚かされるはずです。

作者の実際の悩みや体験も元になっているという話もあります。

コレは作者神無月サスケさんの魂の叫びなのでしょう。

変に理屈っぽい作品とは比べものにならないと思いますね。


俺が生きていく上で非常に参考になる作品でした。

これほどまで様々な視点でキャラクターを描き

なおかつ各キャラクターの主張を筋の通ったものにしたサスケさんに

敬意を表したいと思います。


最後に。

『人間は機械じゃないよね。大事なのは感性でしょ。それを失くしたら・・・。』


ニコ動のプレイ動画ですが、興味のある方のみ↓からどうぞ。

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