2020年7月15日水曜日

やりたいこと・できること

よく、やりたいことと、できることは別だと言う人がいる。


これは、自分もそう思う。


しかし、やりたいことよりも、できることをするべきだと言う人もいる。


これは、自分は反対だ。


率直に言えば、できることに逃げているだけだと個人的には思う。


その方が楽だし、苦労しなくて済む。


やりたいことに挑戦して苦労したくないとか


やりたいことは自分にはできないという現実を知って悲しい思いをしたくないとか


言ってしまえば、臆病で怠惰な考え方だと思っている。



やりたいことをやった方がいい。


それは、誰もが思うことだろう。


重要なのは、やりたいことを如何にして、できるようになるか。


そのプロセスが、自身を成長させるのだと思っている。


やりたいことだから、困難にも屈しない、苦労なんてへっちゃら。


やりたいことだから、頑張れる。


やりたいことだから、楽しい、充実感がある。


できなかったことが、できるようになった。


これこそが、成長の喜びだし、モチベーションにもなる。


ホンダのCMでも以下のようなものがある。


ホンダのこういう姿勢が好きだ。



できることしかやらなければ、成長の機会はない。


当然、成長の喜びもない、モチベーションも上がらない。


楽しくないし、充実感もない。


だけど、できることだから、それを続けていけば楽に生きていける。


できることを選んで生きている人間は、一見現実的で堅実的なように思えるが


辛辣な言い方をすれば


実は、向上心が乏しく、創造性に欠け


バイタリティーに乏しく、勇気のない根性無しと言える。


こういった考えが広く蔓延していくと


長い目で見ると、社会全体が停滞する。


それどころか、緩やかに退化していくような気がしてならない。



イノベーションには、リスクと困難は付き物。


困難にぶつかっても、諦めずに努力し続けたからこそ文化は発展していった。


人間の唯一にして最大の価値は、創造性だと思っている。


それを失ったら、ただのヒトでしかない。



マーク・トウェインが


「Keep away from people who try to belittle your ambitions.

  Small people always do that,

  but the really great make you feel that you, too, can become great.」

「あなたの大きな夢を萎えさせるような人間には近づくな。

 たいしたことない人間ほど人の夢にケチをつけたがるものだ。

 真に器量の大きな人間は自分にも成功できると思わせてくれる。」


という言葉を遺している。


『マーク・トウェインの英語の名言・格言集。英文と和訳 | 癒しツアー』

https://iyashitour.com/archives/23530



映画「ショーシャンクの空に」のテーマでもある


「Get busy living or get busy dying.」

必死に生きるか必死に死ぬか


TEDでの


ラリー・スミスによる「あなたに夢の仕事ができない理由」のスピーチ


『Larry Smith: ラリー・スミス 「あなたに夢の仕事ができない理由」 | TED Talk』

https://www.ted.com/talks/larry_smith_why_you_will_fail_to_have_a_great_career?language=ja


ネガティブな人間たちへの言葉には強く共感させられる。


心強い応援メッセージだ。



才能なんて結果論。


結果を出さなければ、才能がある人間とは認められない。


つまり、才能なんていう概念は存在しない。


あるとすれば、運が良かっただけ。


もし違うと言うなら、結果を出す前の才能ある人間を発掘して見せろ。


やらない言い訳はするな。



任天堂の元社長である岩田さんも、4Gamerでのインタビューで


「自分の好きなことが得意なことってわけじゃない」


ということを語っている。


『任天堂・岩田氏をゲストに送る「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」最終回――経営とは「コトとヒト」の両方について考える「最適化ゲーム」』

https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20141226033/index_3.html


必ずしも「好きなこと=得意なこと」ではないとのこと。


仕事というのは「得意なこと」をやった方がいいと、岩田さんは語っている。


理由としては、「自己評価と他己評価の違い」らしい。


岩田さんは、高いプログラミングスキルを持っていた方として有名だが


一緒に仕事をしていた方からは、実は、こんな風に思われていた。


>岩田さんは基本的にパワーコーダーなんですよ。

>とにかく作るのが速いし,どんどん開発を前に押し進めてくれるのですが,

 あまりエレガントなコードではないので,他の人が機能追加をするときには,

 こう……悩むことにはなるんです(笑)。

>それはどうしてですか?

>このタイプの人はソースコードをきれいに書かないんです。


『【岩田 聡氏 追悼企画】岩田さんは最後の最後まで“問題解決”に取り組んだエンジニアだった。「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」特別編』

https://www.4gamer.net/games/999/G999905/20151225009/index_2.html


岩田さんが優秀な人であるのは間違いないらしいが


グループ開発には向いていなかった人なのではないかと。


結局、自分一人でやってしまうようなタイプだったのだろう。



とあるツイッターのまとめでも、以下のようなものがあった。


『「分かりやすく美しいソースコードは業務の現場ではあまり求められません」に総ツッコミ「コメントはきちんと書こう」「保守性を考えると…」 - Togetter』

https://togetter.com/li/1341452


ゲーム開発は基本的に、グループ開発だから


「自分が分かればいい」「正確に動けばいい」という問題ではない。


岩田さんを、早々に経営者にシフトさせたのは


そういうことも関係していたのかもしれない。



結論として


どんな生き方をするのも個人の自由だが


やりたいことよりも、できることをする生き方では


成長の機会は得られないし、創造的ではない。


社会全体・文化全体の向上にも繋がらない。


できることを優先する生き方は、現実的・堅実的なように思えて


実は、努力しなくていい、苦労しなくていい、楽


そういった考え方からくる、怠惰とも言える生き方なのではないか。


つまり、できることに逃げているだけとも解釈できる。


人間は、常に挑戦しつづけ、創造的であるべきだと思っている。


それこそが人間の唯一にして最大の価値だと個人的には思う。


みんなやりたいことを諦めて、我慢して生きている?


そんなの知ったことか。周りの人間なんか関係ない。自分の人生だ。


周りが迷惑する?


誰にも迷惑をかけずに生きている人間なんているか。


成功者は大抵、周りに迷惑をかけまくった人間だ。



勇気、行動、創造性


これこそが、人間の3大要素かと。


希望とモチベーションを失ったら、人間は終わり。


人間は理屈じゃないんだよ。

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