2015年7月29日水曜日

良い判断

「ドラクエXI」はPS4&3DSで、オンラインではなくスタンドアローン。

https://www.narinari.com/Nd/20150732884.html



『どのハードで発売されるのか?』という関心が高まっていた中


「PS4」と「3DS」のマルチ。


そして、任天堂の次世代ハード「NX」での発売も予定しているとは、正直驚かされた。


自分は、「ドラクエ」シリーズの人気を考えた場合


海外で売れている「PS4」よりも


国内で売れている「Wii U」で出すのではないかと予想していた。


国内で最も売れているのは「3DS」だが、過去に堀井さんが


「大きい画面で」


と発言していたらしいため


携帯型ハードよりも据え置きハードで出る可能性が高いと考えていた。



今回の発表で素晴らしいのは


それぞれのハードユーザーの需要を考慮し、異なるテイストで開発している点。


海外ユーザーやコアゲーマー向けに、HDの3Dグラフィック。


国内ユーザーやライトゲーマー、従来のファン向けに、SDの3Dグラフィック&ドット絵。


3Dグラフィックの方は、頭身も低く、かわいらしいデザイン。


ドット絵の方は、「SFC DQ3」のようなテイスト。


自分はドラクエに関して言えば


3Dも良いけど、やっぱりドット絵の方がドラクエっぽくて好きという考え。



個人的に、ドット絵は単なる過去の技術ではなく、表現手法の一つだと考えている。


音楽で例えれば、「クラシック」と「テクノ」のような関係。


最近は、オートチューンなど、電子音の音楽が人気だが


生楽器を使った「クラシック」や「ジャズ」もジャンルの一つとして


現在も多くの人々に愛されている。


アートで例えれば、「2Dアート」と「3Dアート」の関係。


3DCGを駆使したアートが増えてきたが


2Dアニメーションも、まだまだ世界中で愛されている。


テイストも異なり、住み分けは可能なはずだ。



「2015 CESAゲーム白書」によると


コンシューマ市場が7年連続で縮小し、ほぼ半減しているとのこと。


対して、ソーシャルゲーム市場は7年連続で拡大し、約1400倍とのこと。


コンシューマ業界内で争っている場合ではない。


コンシューマでしか味わえないような体験を模索し


提供する努力をし続けなければならない。



2015年7月16日木曜日

2015年7月15日水曜日

訃報

任天堂の岩田社長が55歳で死去、Wiiでゲーム人口拡大

https://jp.reuters.com/article/iwata-idJPKCN0PM14U20150713



任天堂の岩田聡社長が、11日に亡くなった。


「Nintendo Direct」を毎回欠かさず観ていたため


自分にとって、岩田さんは馴染み深い存在だった。


晩年は確かに痩せてはいたが、まさか命に関わるほどとは思っていなかったため


訃報を初めて目にしたときは、とても驚いた。


想像すらしていなかったため、ネタか何かだと思っていたが・・・。



ハードの、単純なスペックアップに拘らず、“新しい遊び”を提案し続けている任天堂は


自分にとって、とても尊敬できる存在。


横井軍平さんが健在であった頃から


消費者自身も気付いていない、新たな需要を掘り起こすという姿勢。


横井さんの功績から考えれば、日本のスティーブ・ジョブズと言っても過言ではない。



ゲームのアイディアというものは日常の中にあって


それを、いかにゲームとして仕上げるか。


最近では、ゲームを語る際、グラフィックの話しか出てこないことが多い。


重要なのは、綺麗なグラフィックを失くしたら、一体何が残るのかということ。


そういう意味では、「マリオ」や「ゼルダ」といったゲームは


非常に完成度の高いゲームだと感じる。


余計なものを全て失くした時に残るものが、一番重要な要素であり、根幹的な存在。


ゲームデザインの話をしだすと長くなりすぎてしまうため


この話は、ここで終わりにする(笑)



コンシューマのゲームは、グラフィックの向上と共に


より、複雑かつ難解でニッチなものになり続けている。


ゲーマーには受けが良いが、それ以外には興味を持たれるどころか


存在自体知られていなかったり。


そんな中でも、“5歳から95歳まで”という言葉の通り


万人向けのゲームを考え、作り続ける任天堂は、やはり素晴らしいと感じる。



コンシューマでは、「PlayStation」や「Xbox」


さらに携帯機では、同じく「PlayStation」の他に、スマホがある。


そういった存在との差別化を図ることこそが何よりも重要で


そこでしか味わえない体験・遊びを提供できるかどうか。



現在、スマホに押されてはいるものの、スマホには致命的な欠点がある。


それは過去の日記でも書いたが、ゲームにおいて最も重要な要素である操作性。


単に、“操作のしやすさ”だけではなく、“操作の心地良さ”というのが


ゲームの最も重要な点であり、原点。


プレイヤーの「こうしたい」という気持ちと、それに伴った操作。


そして、コントローラーを通して、ゲーム内でのレスポンス。


これらが一致した時、快感を生み出す。


その快感を味わえる機会が多いほど、優れたゲームであり


また、そのバリエーションが豊かであれば、さらに良い。



こうした努力と挑戦を続けてきたのが任天堂だ。


時には、失敗することもある。


しかし、挑戦には失敗はつきもの。


“新しい何か”を生み出すには、試行錯誤が欠かせない。


失敗と成功の繰り返しで、文化は構築されていくものだと思う。



岩田さんに一度“直接!”お会いしてみたかったけれど、それも叶わなくなってしまった。


さらに言えば、横井さんにもお会いしてみたかった。


しかし、宮本茂さんには是非ともお会いしてみたい。



岩田さんが亡くなり、今後任天堂がどうなっていくのか注目していきたい。


もちろん、良い方向に進んでいってほしい。


いつまでも、世界中の全てのゲーマーの故郷であり続けるはず。



楽しい体験を、ありがとうございました。